「起業したい」「お金持ちになりたい」と、起業に興味を持つと悪徳な詐欺業者に勧誘されることも珍しくありません。
起業したい人を食い物にする詐欺業者に騙されないために、詐欺業者の特長と詐欺業者を見極める方法について解説します。
そこで今回は、2016年にフリーランスになり、2018年から法人経営を行う運営者が、たくさん会った詐欺業者の特長と対処法を基に解説します。
是非最後まで読んでくださいね。
起業セミナーで行われている詐欺の実態
悪質な起業セミナーでは、登壇者がセミナーで紹介する商材を実践して稼げたように語りますが、大半は真っ赤な嘘です。
商材を実践して稼いでいる訳ではなく、セミナー売上の一部が登壇者の稼ぎになっているケースがほとんどです。
例えば、セミナーで50万円の商材を売ったら、そのうち30%が登壇者の報酬になるような仕組みで、この例では1回のセミナーで3件売れたら、それだけで45万円が報酬です。
報酬は、セミナー登壇者に30%、セミナー紹介者に10%~20%程度が業界の相場だね。
質の低い商材でも、クロージング力の強い登壇者がセミナーをしてしまえば売れてしまうため、FX・暗号資産(仮想通貨)などの投資系、転売・せどり、アフィリエイトなどの情報商材やスクールで、よく採用されている手法です。
セミナー登壇者の稼いでそうな風貌には裏があると、身構えておくのが得策でしょう。
起業したい人を狙った詐欺の特長
起業したい人を狙った詐欺には、次のような特徴があります。これらの特長に1つでも当てはまったら注意が必要です。
- SNSにお金をアピールする写真・動画を掲載している
- 「スマホだけでできる!」など簡単さをアピールしている
- 実践者の成果を使い、数字で信ぴょう性を上げる
- 根拠のない二重価格表示をしている
- 返金保証がついている
それぞれについて解説します。
SNSで成功者を演出する写真・動画を掲載している
TwitterやInstgramといったSNSで成功者っぽい写真や動画を見たことはないでしょうか?
積みあがった札束、ブランド服・高級時計、高級レストランでの食事、タワーマンションに住んでいる様子など、ビジネスで成功してお金を持っている様子を見ると憧れてしまいます。
しかし、こういったお金をチラつかせて集客する商法は、詐欺、もしくは詐欺まがいの商材を売られるのが関の山です。
本来、本業のビジネスで成功しているのであれば、起業セミナーに勧誘する必要はありませんよね。
SNSで成功をやたらとアピールしている人は、セミナーで販売される高額商材を売りつけて、紹介報酬を得ることが目的です。そのため、売られた商材で成功することはほとんどないでしょう。
「スマホだけでできる!」など簡単さをアピールしている
簡単に起業できる、簡単に稼げることを全面にアピールする商品は危険です。
「スマホ一台で月収〇〇万円」や「完全放置で月利〇〇%」といった情報の大半は詐欺、もしくは詐欺まがいの情報です。
本当に簡単に稼げるのであれば、わざわざYoutube広告やセミナーを使って勧誘する必要がなく、むしろ人目に付くほど競合が増えたり、システム的に対策されたりとリスクしかありません。
起業するほど稼ぐためには、当たり前ですが相応の努力が必要です。努力もせずに簡単に稼ぐことは、現実的にほぼあり得ないことです。
具体的な数字を使い信用させる
「自分は疑り深いから大丈夫」という方でも、相手も手練れのため、巧妙な手口で騙してきます。
成功した方の人数や実績など、具体的な数字を証拠として提示するなど、論理的に判断する人でも信頼させてしまうような手法を確立している業者もあります。
数字は嘘をつかないように思えますが、瞬間的に利益が出た瞬間をさぞ毎月の成果のように見せたり、かなり悪質な場合は、写真や動画を加工することもあり得ます。
できすぎた具体的な数字をみせられた場合こそ、何か裏はないかと疑ってみましょう。
根拠のない二重価格表示をしている
詐欺、および詐欺まがいの商材は、顧客の判断能力を奪うために、その日のうちの決断を求めることが多いです。
その最たるものとして、当日申し込み限定の「限定価格」を設け、申し込みを後押しします。
例えば、「通常は50万円のところ、本日申し込み限定で30万円!」といった根拠不明の二重価格表示をしている場合は注意が必要です。
返金保証がついている
返金保証は大きな安心材料になるため、商材を買おうか迷った時の最後の一押しになります。そのため、悪徳業者はそれを悪用して、商材を購入させるための罠として使っているので十分に注意しましょう。
特に投資やアフィリエイトなどの情報商材やスクールビジネスで返金保証がついている場合は、かなり危険です。
いざ購入後に返金をお願いしようにも、返金申請するためのハードルが異常に高かったり、教材通りに正しく取り組んだことが証明できなけれなば返金に応じないなど、実質返金してもらえない場合が大半です。
また、数回にわけて返金すると約束をする業者もありますが、数か月間返金している間に荒稼ぎして、タイミングをみて消息を絶つような手法もよくあります。
返金保証がついている業者をみつけたら、即断即決せずに、一旦落ち着いて冷静になりましょう。
詐欺業者を見極める4つの方法
興味はあるけど詐欺か疑わしい商材に出会ったら、次の4つを確認しましょう。
- 「商材名+詐欺」で検索してみる
- バーチャルオフィスで登記していないか確かめる
- 特定商取引法に基づく表記がない
- リアルな口座履歴や決算書を見せてもらう
副業詐欺としてよくある商材のケースは、以下のWEBサイトがおすすめです。
「商材名+詐欺」で検索してみる
「商材名+詐欺」で検索してみると、過去に詐欺被害を受けた方からの書き込みがある場合があります。
また、「代表者名+詐欺」「会社名+詐欺」などでも被害報告が出てくる可能性があるので検索してみましょう。
検索して出てこなかったら、TwitterやInstgramで検索してみるのも手です。怪しい商材の情報は、たいてい被害報告が書き込まれているので、事前にチェックしましょう。
バーチャルオフィスで登記していないか確かめる
バーチャルオフィスは、安価で登記できる優秀なサービスですが、悪徳業者がよく使う手段でもあります。
実在するオフィスで構えてしまうと、詐欺被害にあった方が押し寄せたり、裁判を起こされた時に逃げづらくなりますよね。
だからこそ、バーチャルオフィスで登記し、逃げやすくしている悪徳業者が多い実態があります。
オフィスの住所は、国税庁の法人番号公表サイトに相手の法人名を入力すると調べることができます。会社のホームページには嘘の住所を載せている可能性もあるので、必ずこちらで確認しましょう。
特定商取引法に基づく表記がない
セミナーや通信販売で商品を販売する際には、特定商取引法の定めにより事業者は情報の表示が義務付けられています。
氏名等の明示の義務付けられており、次のような内容をホームページで公開する必要があります。
- 販売会社名
- 代表者名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 支払い方法
- 販売価格
- 商品引渡し時期と方法
- 返品・不良品について
購入前に、会社サイトを必ずみてみましょう。「特定商取引法に基づく表記」などのページがなければ法律違反になるので、絶対に商材を購入しないようにしましょう。
リアルな口座履歴や決算書を見せてもらう
しつこく勧誘される場合は、最終手段としてリアル口座や決算書などリアルな履歴を見せてもらえないかお願いしてみましょう。
大抵の場合は、このお願いをすると見せてないので、断る理由付けがしやすくなります。
投資系の商材の場合は証券口座の残高や取引履歴、アフィリエイト系の場合はASPの振込履歴等をみせてもらうといいでしょう。
あくまでリアルな履歴をみてくださいね。画像や動画は加工できてしまうので、目の前でログインして見せてもらえるリアルな情報に限ります。
まとめ
今回は、「起業したい人向けの詐欺」について解説しました。
起業に興味を持つのは素晴らしいことですが、起業したい人を狙った詐欺に騙されないように注意が必要です。
まずは、次のような特徴があれば詐欺、もしくは詐欺まがいの可能性が高くなります。
- SNSにお金をアピールする写真・動画を掲載している
- 「スマホだけでできる!」など簡単さをアピールしている
- 実践者の成果を使い、数字で信ぴょう性を上げる
- 根拠のない二重価格表示をしている
- 返金保証がついている
上記のような商材を見つけたら、購入前に次のような点を確認してください。
- 「商材名+詐欺」で検索してみる
- バーチャルオフィスで登記していないか確かめる
- 特定商取引法に基づく表記がない
- リアルな口座履歴や決算書を見せてもらう
起業に興味を持つと、詐欺に巻き込まれる可能性が高くなるので、自分の身は自分で守れるように覚えておきましょう。